『超速効ストレッチ』が企画成立に至るまで~知られざる柔軟王子の素顔~
柔らかいだけでなく真面目で実直な男
「ストレッチで人生を変えるなんて、私にはおこがましいです……。私が他人様の人生を変えるだなんて……」
「たしかに、カラダのお悩みに応じてストレッチを教えてほしいということはいわれますが 、 私にできるでしょうか……」
はじめての打ち合わせの時に、柔軟王子こと、村山巧さんから発せられたのは、およそベストセラー著者とは思えない言葉でした。
ここまで謙虚、かつ真面目な方ははじめてでした。私は次第に、こんなに実直な村山さんがどうしてメディアに自ら露出し、書籍を出版し、柔軟王子と呼ばれるまでになったのか、その過程が気になりました。
前著では、そのあたりのことがあまり触れられていなかったこともあり、私は思いきって次のようにお話しました。
「村山さんの持っている技術をまた違った形で、「お悩み別のストレッチプログラム」という形で書籍化させてください。そして、その中でぜひ村山さんが柔軟になるまでの過程を入れさせてください。村山さんが柔軟なカラダを手に入れるまでのストーリーは、カラダが硬い人に勇気を与えるものになるのではないかと思います!」
そう私が話すと、村山さんは
「少し考えさせてください」
と答えるのみで、その日は企画成立とはなりませんでした。
ただし、帰り際、はっきりとした口調で、こう村山さんはいいました。
「私、ターザンの表紙を飾るのが夢なんです!」
その後、熟考の上、企画について了承をいただき、制作がスタートする運びとなりました。
真面目さ、慎重さと、熱量が混在する男、柔軟王子とはただ、柔らかいだけではない、魅力あふれる方だったのです。
そんな、村山巧さんがいかにして柔軟王子と呼ばれるまでの柔軟さとストレッチ技術を身につけることができたのか、本書で紹介されている内容をいち早くここに公開いたします。
ぜひ、村山さんが柔軟王子となるまでのストーリーをご覧ください。
(3月31日に全国書店にて発売!以下、その中の記事の一部を公開します!)
ガチガチだった私が柔軟なカラダを手に入れるまで
「巧先生は子どもの頃からカラダが柔軟だったのですか?」
よくそんな風に尋ねられます。
「いいえ、そんなことはありません。ストレッチを始める前は激硬人間でした。立位体前屈で床に指がつかないくらいでしたから」
私がそう答えると、相手は「本当ですか!?」と目を丸くして驚きます。でも、これは本当の話です。そんな私のカラダでさえ、数年で劇的に変わりました。ここに至る過程に少し触れてみたいと思います。
私がストレッチに出会ったのは、一〇年ほど前のことです。
当時、会社員だった私は趣味でフィギュアスケートを始めました。でも、なかなかうまく滑ることができません。スピンやジャンプも思い描く理想の出来栄えには程遠いものでした。
なぜ、上手に滑れない、上手に跳べないのだろう?
すぐに、その理由に気づきました。私のカラダが硬いことが原因なのではないか? ならば、カラダを柔軟にすればもっと綺麗に滑ることができるのではないかと思い、ストレッチに興味を持ち始めました。
ストレッチを始めてすぐ、一気にカラダが柔軟になったわけではありません。それでも少しずつ、自分のカラダが変わっていくことを実感することができました。
それだけではありません。
自分の肉体が変わっていくと同時に、柔らかくなっていく「成長の喜び」を実感できたのです。もう、フィギュアスケートのためのストレッチではなくなっていました。凝り性であった私は、ストレッチ自体にのめり込んでしまったのです。
私は、人生の大きな転機を迎えました。ストレッチに没頭するようになり、ヨガや解剖学も含め、国内外のさまざまな書物に触れ、セミナーにも参加しました。
その結果、数年前まで立位体前屈で床に指が付かなかった私のカラダが驚異的な変化を遂げました。「Ⅰ字バランス」、そして「ビールマン」もできる柔軟なカラダを手に入れることができたのです。
村山さんのI字バランス。ポイントは上げる足のもも裏側と軸足側の側面を伸ばすことにある
2016年に、私は柔軟美トレーナーとしての活動を始めます。以降、今日までに2万人以上の方を指導してまいりました。おかげさまで、より柔軟性を必要とする新体操選手やプロフィギュアスケーター、チアダンサーといったアスリートの方々にもお声掛けをいただける機会も増えました。
「自分は生まれつきカラダが硬いから、ストレッチをしてもなあ……」
そう思っているあなたもあきらめないでください。ストレッチは、やり方次第で劇的にあなたのカラダに変化をもたらしてくれます。
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