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TBSラジオ人気Podcast「となりの雑談」のエッセンスをギュッと凝縮した人生の指南書『過去の握力 未来の浮力 あしたを生きる手引書』ジェーン・スー × 桜林直子 著

突然ですが、こちらをご覧ください。窓から見える景色。あなたの目には何が飛び込んできますか。

イラストレーション 塩川いづみ

うさぎさんの目には家が映り、かわうそさんは地面に転がる石ころを見る。同じ景色でも、同じ出来事でも、同じ言葉でも、楽観的にポジティブに受け止める人もいれば、悲観的にネガティブに受け止める人もいます。人それぞれ、受け止め方、感じ方はずいぶん違うものです。

本書では、そんなふうに「見えている世界」が異なるジェーン・スーさんと桜林直子さんがじっくり丁寧に言葉を交わすことで浮き彫りとなった「生きるヒント」をまとめたものです。TBSラジオ人気Podcast番組「となりの雑談」のエッセンスをギュッと凝縮し、二人の掛け合いパートと、それぞれの一人語りのパートによって構成しました。

編集しながらも、たくさんの発見がありました。たとえば本書にはこんな項目が並んでいます。

… 諦めの呪いを、許可でとく話(サクちゃん)
… 夢のトラップにハマってない?(スーさん)
… 自分を知るワーク(サクちゃん)
… 「欲しい」を具体的にイメージする練習(サクちゃん)
… 世界を信用するってどういうこと?(スーさん)
… わたしの中の平野レミさん(サクちゃん)
… 出来事と感情を分別する(サクちゃん)
… 「された」ではなく「私」を主語にする(サクちゃん)
… シーツ理論と私の快適(サクちゃん×スーさん)
… 想像力をポジティブに発動させる(スーさん)
… NO、それは可能性(スーさん)
… 人の期待に応えすぎない(スーさん)……etc.

どれもこれも、ハッとさせられることばかりですが、多くの人が活用できそうな項目を一つ選ぶとしたら、サクちゃんの「わたしの中の平野レミさん」がおすすめです。「自分の性格のせいでうまくいかない」ことが多かったというサクちゃんが編み出した方法。それは、自分にないキャラクターをよそから「お借り」してきちゃうというものです。

実験的にいろいろなものをお借りしてきましたが、なかでもわたしにとって一番良かったのは平野レミさんです。自分だとつい突き詰めて深刻になってしまうときに、自分の中にレミさんを発動させます。レミさんの「そんなのどっちだっていいのよー!」という声が聞こえてくることで助けられたことがしばしばありました。「レミさんなら何て言うかな」と耳を傾けてみると、自分ひとりだったら出てこないような言葉がレミさんからは出てくる。レミさんのおおらかさをお借りするうちに、不思議と自分にだんだん「レミ力」がついてくるようになりました。考えすぎない、突き詰めすぎない。深刻になりそうになったときはレミさんに出てきてもらうのがクセ付き、すっかり「自分のやり方」になっていきました。

本書p100-101より

「私の正攻法」としてスーさんが実践していることも、「たしかにその通りだな」と深く頷きながら編集しました。太字にした箇所を、ここではいくつか紹介します。

・他者の「言葉」ではなく「行動」を見て判断する。
・行動は嘘をつけないから。
・生き方に正解はないけれど、正攻法はあるかもね。
・とにかく動く。
・「これ、面白い!」と思える瞬間がなりより大事。
・苦手なことは人に任せて手を出さない。やりたくないこと、嫌なことはやらないを徹底する。
・この場所にいたらダメになる。そうわかったときには、自分を責めることなく脱出が一番。すぐに脱出できなくても、絶対に諦めないことが大切。

本書p126-130より

ものの見方や受け止め方が違う二人が言葉を交わすことで、それぞれの視点から見えてきた「より楽しく快適に生きる」方法。「あしたを生きる」方策が満載の本書、お手にとっていただければ幸いです。

イラストレーション 塩川いづみ

本書の詳細はこちらより



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